菌ちゃん農法の作業手順
菌ちゃん農法では、自然の力を活用して作物を育てます。まず、落ち葉や刈草、もみ殻、丸太などの資材を集め、50㎝以上の高さで畝を作成します。この時、集めた資材を畝の上に重ねて土を被せることで、土壌に有機物を供給し、微生物の活動を促進させます。雨が降った後にはマルチを施し、土壌の水分を保持しながら雑草の成長を抑えます。作業の完了から2か月後に、定植や種まきを行います。この方法を実施すると、その後3~5年は無肥料、無農薬でも作物を栽培することが可能となります。土壌中の菌類や微生物が活発に働くため、作物は必要な栄養を自然に吸収でき、肥料を使わずに健康な作物が育ちます。菌ちゃん農法は、自然の循環を取り入れた持続可能な農業法であり、環境に優しいのが特徴です。
落ち葉集めにハマる
今回の作業は、菌ちゃん農法に欠かせない資材の一つである落ち葉集め。近所のクヌギ林に足を運び、熊手を使って落ち葉を集めました。竹籠を持参し、そこに落ち葉を詰めていくのですが、たくさんの落ち葉が集まるとなんだか宝物を手に入れた気分になります。斜面の下には大量の落ち葉が溜まっており、熊手でかき集めると簡単に集まりました。落ち葉は、畝を作る際の重要な資材であり、菌ちゃん農法の成功には欠かせません。竹籠に落ち葉をぎゅうぎゅうに詰め込んで車に積み込むと、その量に圧倒されました。友人と一緒に車に落ち葉を積んで笑い合う光景も、思い出深いものとなりました。この日、落ち葉という名の「宝物」をたくさん収集できたことが、非常に嬉しく感じました。
感想・思考のまとめ
作業を進める中で感じたのは、効率を求めすぎないことの大切さです。現代社会では、効率や成果を追い求めることが重要視されがちですが、菌ちゃん農法のように自然と共生する農法においては、少し違った視点が求められます。例えば、落ち葉を集める作業ひとつとっても、クヌギ林で落ち葉を手作業で集めることは、効率的ではないかもしれません。しかし、そこには自然とのふれあいや、心の豊かさを感じる時間があります。熊手を手にして一枚一枚の落ち葉をかき集め、竹籠にぎゅうぎゅうと詰め込む過程で、私は普段忘れがちな「ゆっくりとした時間」を感じることができました。
車に竹籠を積み込みながら、友人と笑い合ったり、途中で見つけた蜂の巣に驚いたりする一瞬一瞬が、何よりも大切な思い出として心に残りました。このような作業の合間のエピソードは、効率や成果を追い求めている時には得られない、貴重な体験です。また、自然の中で過ごすことで、自然が持つ大きな力を感じることができました。落ち葉を集め、それを土壌に還元することで、私たちは自然の一部として生きていることを実感します。
また、菌ちゃん農法を実践している中で気づいたのは、目には見えない力の存在です。土の中には微生物や菌類が豊富に存在し、彼らが私たちの目に見えないところで土壌を豊かにしてくれています。落ち葉や刈草を土に混ぜ込むことで、菌たちはその資材を分解し、栄養豊富な土壌を作り出します。目には見えない彼らの活動に思いを馳せると、自然の循環の一部として自分が関わっていることに、深い感謝の気持ちが湧いてきます。
畑作業の一つ一つは、見た目には地味であり、単調に思えるかもしれません。しかし、菌ちゃん農法のように持続可能な農業を実践していく中で、自然がどのようにして私たちの食べ物を育て、支えてくれているのかを知ることができます。私たちが収穫する野菜は、ただの作物ではなく、自然との対話や共生の結果として得られる大切な「恵み」です。
また、効率を求めることは大切かもしれませんが、それだけが全てではないと感じました。効率的な作業ばかりに目を向けていると、見逃してしまうものがたくさんあります。自然のペースに合わせ、自分のペースで楽しみながら作業を進めることも重要です。菌ちゃん農法を通して、自分自身が自然のリズムに調和しながら作業を進めることで、心地よさや充実感を得ることができると感じました。
「効率」や「成果」にとらわれない働き方や生活の仕方を見つめ直すきっかけとして、菌ちゃん農法は私に多くの学びを与えてくれました。自然と共にある暮らしを選び、少しずつ自分の手で土に触れながら、持続可能な未来を作るための一歩を踏み出すことの大切さを改めて感じた日でした。
コメント